はじめに
実務未経験者がエンジニアへの転職を成功させるには、面接対策は必須です。
今回は頻出質問とその解答例をご紹介します。
また「未経験者」「微経験者」「経験者」で聞かれる質問は大きく変わります。
今回は「未経験者」についての話であることに、ご注意ください。
実務未経験者必見!面接での頻出質問とその解答例
1位:「弊社を選んだ理由を教えてください」
質問の背景
・自分の会社にどれくらいの興味と熱意を持っているのかを知りたい
・自分の会社と応募者との相性を確認したい
OK解答例:営業の顧客管理アプリの場合
「御社とは私とのスキルマッチ性が高く、Reactの独学経験を十分に活かせると思いました。また、私は営業職で3年間働いた経験があるので、御社のサービスには強い関心を持ちました。」
会社に貢献したいという気持ちをアピールしましょう。
その会社にしか当てはまらないオンリーワントークを心がけましょう。
NG解答例
「御社でならReactの実務経験が詰めると思いました」
「残業が少なく、ワークライフバランスが充実できるからです」
「貢献」よりも「くれくれ君」の印象が強くなってしまいます。
また、Reactの実務経験がつめる会社は他にもたくさんあります。
2位:「エンジニアになりたいと思った理由を教えてください」
質問の背景
・仕事にどれくらいの興味と熱意を持っているのかを知りたい
・応募者がエンジニアに向いているか知りたい
OK解答例
「大学の研究で毎日12時間コーディングしていて、周囲が辛いと感じる中で、自分はそれがとても楽しいと感じました。これを仕事にできたら本当に幸せだと感じました。」
熱意などの抽象的なものは「10時間」の様な具体的な数値を使うと伝わりやすいです。
さりげなく残業耐性もアピールできます。
NG解答例
「フリーランスエンジニアになりたいからです」
「人と関わらなくて良いからです」
「リモートワークがしたいからです」
自分の会社を踏み台にして、フリーランスになろうとする人に良い印象は持ちません。
ネガティブすぎる動機では、熱意が伝わりません。
私欲が全面に出てしまう回答も印象が下がります。
3位:「将来の夢やキャリアプランを教えてください」
質問の背景
・会社の目指す方向性と、応募者の目指す方向性が同じかどうかを確認したい
OK解答例:分業体制をとっている会社の場合
私はフロントエンド技術を追求していきたいです。
そして優れたUI/UXを実装できるようになりたいです。
自分の夢と会社の方針が一致していることをアピールしましょう。
分業体制の会社ではフルスタックエンジニアではなく、スペシャリストを育成します。
そのため、「バックエンドやインフラも勉強したいです!」という人は求めてないのです。
「一つの分野を追求したい」というタイプの人は歓迎されやすいのです。
NG解答例:分業体制をとっている会社の場合
私はフロントエンドはもちろん、バックエンドやインフラも勉強し、要件定義からグロースまで貢献できる開発リーダーを目指したいです。
分業体制をとっている会社ではこの夢は実現できません。
早期退職やモチベーションの低下を不安視されます。
もちろん「分業体制をとっている会社の場合」の場合は減点ということです。
フルスタック技術志向の会社であればこの回答は好印象です。
4位:「あなたの長所と短所を教えてください」
質問の背景
・どのような仕事を任せるべきかを確認したい
OK解答例:モダン技術に積極的な会社の場合
「長所は新しい技術を学ことが好きで、その勉強が苦にならないことです。短所は、飽きっぽいので、古い技術のメンテナンスを繰り返すような仕事には向いてないかと思います。」
短所を説明すると見せかけて長所をアピールすることがポイントです。
長所の伝え方によっては、希望の部署に配属してもらえる可能性も高くなります。
モダン技術に非積極的な会社の場合はもちろん減点になります。
NG解答例
「長所はエクセルに強いことです。短所は遅刻が多いことです。」
その長所が本当にその会社で必要とされているのかという点には注意しましょう。
また減点にしかならないような短所はわざわざ伝える必要はありません。
5位:「興味のあるアプリやサービスを教えてください」
質問の背景
・普段からWebサービスに対して関心を持っているか知りたい
OK解答例
「最近は〇〇のサービスをよく使います。昨年SPAにリニューアルされて、すごく使いやすくなったなと思いました。」
普段からユーザーとしてだけでなく、開発者としての視点を持ってサービスを利用していることをアピール。
NG解答例
「ネットフリックスでアニメを見るのにハマってます」
面接という限られた時間の中では、少しでも自分をアピールできるように心がけましょう。
どんなに関係なさそうな質問が来たとしても、アピールチャンスに変えましょう。
6位:「興味のある技術を教えてください」
質問の背景
・常に学び続ける向上心を持っているか知りたい
・今後どういう技術を身につけていくつもりなのかを知りたい
OK解答例
最近はフロントエンドだけでなく、バックエンドにも興味を持っています。
Laravelでcrudシステムを作ることを今月の目標にしています。
フルスタック志向の会社であれば、歓迎されます。
期限を決め、目標を立てて学習を進めていることも好印象です。
NG解答例:デザインを外注し、内製化するつもりのない会社の場合
デザインに興味を持っていて、趣味でPhotoshopやIllustratorを触っています。
向学心があっても、それを会社が求めていなければ評価はされません。
7位:「このポートフォリオを作成した理由を教えてください」
質問の背景
・問題解決への意識を知りたい
・サービス開発への興味関心を知りたい
OK解答例
普段使っている、タスク管理アプリではgoogleカレンダーと連携することはできませんでした。
そこで、googleカレンダーと連携可能なタスク管理アプリを自分で作ろうと思いました。
開発の基本は、誰かの悩みを解決することです。
既存のアプリで十分であれば、作る意味はないのです。
普段使ってるアプリで「こんな機能あったらな」を自分で実装してみましょう。
意外と簡単に見つかる上に、簡単に実装できることも多いです。
NG解答例
普段の生活で、タスク管理アプリを使いたかったからです
「タスク管理アプリなら他にもいくらでもあるよね?」と突っ込まれたらアウトです。
8位:「ポートフォリオに〇〇を導入した理由を教えてください」
質問の背景
・目的やメリットを理解して、技術を導入しているか確認したい
OK解答例:〇〇がprettierの場合
自分一人で書いていても、スペースの数やカンマの場所がバラバラになってしまいました。
それを手作業で修正するのは大変なので、prettierを使用しました。
具体的にどの様な問題が起きていて、どのように解決したかを伝えましょう。
目的を理解せずに技術を導入しても、その利点は活かされないのです。
NG解答例
「React、TypeScriptで作ったアプリにeslintやprettierを導入すると面接での評価が高いからです。」
これは事実ですが、減点です。
あくまで、技術は問題を解決するための手段です。
9位:「ポートフォリオ作成で苦労した点と、乗り越えた方法」
質問の背景
・自走力があるか確認したい
OK解答例
「原因がわからないバグが何度も発生しました。まずはログを確認し、chatGPTで聞いてみて全体像を掴みます。それでもわからない場合は公式サイトを確認する様にしています。」
自分一人でバグを解決する粘り強さをアピールしましょう。
NG解答例
「原因がわからないバグが何度も発生しました。私はわからないことがあったらすぐに、プログラミング教室の先生に聞く様にしていました。それが最速で問題を解決できるからです。」
上記は事実です。当然先輩に聞くのが一番早いです。
教室ではOKですが会社ではNGです。
教室はお金を払いにいく場所で、会社はお金をもらいにいく場所です。
先輩の手を止めてしまうことで、会社に不利益が生じることを知っておきましょう。
基本的に会社が求める理想は「多少時間はかかっても、自分で手を動かして、勝手に成長してくれる人」なのです。
10位:「最後に何か質問はありますか?」
質問の背景
・応募者の本音が知りたい
この質問は面接終盤の気が緩んだタイミングで聞かれることが多いです。
つい本音で「残業は多いですか?」など聞いてしまうと減点です。
OK解答例
「もし内定をいただけた場合、参画前に自前で勉強しておくことはありますか?」
知りたいことを聞いてはいけません。
質問するふりをして、自己アピールをしましょう。
自分で勉強する積極性を伝えましょう。
加えて上記の質問は参画後のキャッチアップが楽になります。
今の自分に足りないものを知ることもできるので、キャリアの参考になります。
NG解答例
「特にありません」
「残業は多いですか?」
「給与はいくらですか?」
「特にありません」だと自社に興味がないのかなという印象になります。
残業や給与に関しても、内定後に聞けば良いです。
わざわざ、印象を下げる必要はありません。