はじめに
実務未経験者がエンジニア転職に挑戦する際には、ポートフォリオを作ることをお勧めします。
「中にはエンジニア転職にポートフォリオは必要ない!」と豪語する方もいます。
今回はその理由について解説します。
【ポートフォリオとは】
IT転職におけるポートフォリオとは、実力や実績などを示すためのオリジナルサイトやオリジナルアプリのことです。
エンジニア未経験者がポートフォリオを作るべき理由
①実力を証明する
エンジニアとしての実務経験がない場合、自分の実力を証明する手段がありません。
「プログラミングを一生懸命たくさん勉強しました」と言われても何の評価もできないのです。
そこで、実力を証明する成果物が必要となります。
成果物を見ればどれだけ一生懸命勉強し、熱意があり、実力があるか一目瞭然です。
もしまともな職歴や学歴がなければポートフォリオこそが唯一の武器と言っても過言ではありません。
「未経験だけどエンジニアになりたい人」はたくさんいます。
その中から選ばれるためには何かしらのセールスポイントとそれを証明するアウトプットが必要なのです。
エンジニアとしての実務経験がある場合、ポートフォリオ不要の面接が多いです。
オリジナルアプリよりも、どんな仕事をしてきたかの質疑応答で、実力を測ることが可能だからです。
②実力を獲得する
それではもうエンジニアとして就職できたからポートフォリオが不要かと言われるとそうでもないのです。
ポートフォリオを作ることで実装力が飛躍的に上がるというメリットがあります。
例えば未経験分野や技術へ挑戦する場合、最低限の実装力は予め必要とされます。
ポートフォリオを作成することで、その実装力を獲得できます。
技術書を読み漁れば、面接は突破できます。
しかし実務で置いていかれるのは目に見えています。
プールに入らずに教本ばかり読んでいる水泳部が勝てるでしょうか?
ピアノを弾かずに教本ばかり読んでいるピアニストに良い演奏ができるでしょうか?
コードを書かないエンジニアもそれと同じです。
最も効率の良い実力の獲得方法は自分でアプリを作ることです。
ポートフォリオが不要と言われる理由
①ポートフォリオなしで自分の価値を証明できるなら、ポートフォリオは不要
ポートフォリオなしで自分の価値を証明できるケースは以下のような場合が考えられます。
・高学歴
・高職歴
・新卒
「有名大学出身」「有名企業出身」上記のようなブランドがあれば、ポートフォリオなしで優良企業へ就職できる可能性があります。自分には育成する価値があることを証明できているからです。
まともな学歴や職歴がない場合はポートフォリオは必須です。
②SES営業者のポジショントーク
実務未経験歓迎のSES企業では「ポートフォリオ不要論」が唱えられます。
❶「弊社ではポートフォリオがなくてもエンジニアになれますよ」という甘い言葉で人を集める
❷「エンジニアに必要な営業力を身につけましょう!」と言われて無関係の営業に飛ばされる
❸永遠にエンジニアになれず搾取され続ける
これが悪徳未経験SES企業のスキームです。
つまり、「エンジニアにならせるつもりがないのでポートフォリオは不要」ということです。
ポートフォリオ作るのが面倒臭いからと言って、こういう罠にハマらないように注意しましょう。
神レベルのポートフォリオが絶対に必要と言われる理由
たまに極端にレベルの高いポートフォリオが絶対に必要と唱える人がいます。
この考え方には注意しましょう。
大抵の場合彼らはサロンやスクールの運営者です。
ハイレベルなポートフォリオを作らせることで、サロンやスクールに長期滞在させるのが目的です。
そして学費を多く取ることで彼らは利益を上げています。
それなりのポートフォリオを作って、それなりの会社に就職しましょう。
さっさと実務経験を獲得するのが正解です。
スター企業への就職は転職で目指せば良いのです。
まとめ
・高学歴や高職歴がないのならエンジニア転職にポートフォリオは必須です。
・ポートフォリオ不要論はSES企業のポジショントークです。
・神ポートフォリオ絶対必要論はサロンやスクールのポジショントークです。