はじめに
今回はとあるブラックSES会社の実態について公開します。
潜入調査と書きましたが、これは体験談です。
実務未経験、情弱エンジニアだった頃の私の黒歴史です。
また、この記事は特定のSES会社の実態についてです。
SES事業そのものを否定する趣旨ではないことをご理解ください。
潜入調査!ブラックSESの実態
STEP1:不自然な求人に応募
転職しようとしたらまず、求人サイトで探すところから始まります。
実務未経験のエンジニアが目を引く求人を見つけました。
・実務未経験大歓迎!
・プログラミングスクールにお金を払うのはもったいないです。お金をもらいながらプログラミングを覚えましょう。私たちが教えます!
・ 在宅勤務OK、フルリモートOK、フルフレックスOK、私服OK、残業なし(※常駐先によります)
・Go, Ruby, PHP, Python, Html, css, JavaScript, Vue, React, AWS, GCP, Java(※常駐先によります)
「実務経験もろくなポートフォリオもない私でも、自由な働き方ができて、モダンな技術に触れられる!」みたいなテンションで応募してしまうのが、悪夢の始まりです。
確かにプログラミングは少ない努力で、大きく稼げる業界です。
が、さすがにここまで甘くはないです。
STEP2:不気味な程親切な面接
面接に進んだ私は
・パッとしない学歴
・パッとしない職歴
・しょぼいポートフォリオ
・浅い志望動機
を披露するわけですが、なぜかベタ褒めされるのです。
そして翌日には内定の連絡が来て、気分よく入社してしまうのです。
面接の時は下記のようなことを言われました。
・あなたの好きな言語で好きなキャリアを築いていきましょう
・最初の2ヶ月だけ、プログラミング研修を受けながら、営業を経験していただきます。
まともな実務未経験の面接では、それなりに詰められます。
「その志望動機ならうちじゃなくても良いよね?」といった感じです。
STEP3:入社後に徐々に露呈するウソ
入社するとまず、どの言語を選ぶかという話になるのですが、私はPHP(Laravel)を希望しました。
ところが、「今はJava案件しかありません」と言われるのです。
「別に好きな言語選んでもいいですが、いつまでも採用されないと思いますよ」とのことです。
「あなたの好きな言語で好きなキャリアを築いていきましょう」という話はどこへ行ったのでしょうか。
また、「最初の2ヶ月は営業の仕事についてもらいますが、今たまたま人が集まっていません。プログラミング研修は2週間後回しで、営業の仕事を進めてください」と言われるのです。
こうして、プログラミングの研修を受けれないまま、営業先に飛ばされることになりました。
ちなみに内容は不動産関係です。
スーツで都内を歩き回り、毎日残業です。
求人記載の「在宅勤務OK、フルリモートOK、フルフレックスOK、私服OK、残業なし」とはかけ離れた世界です。
日本では(※常駐先によります)と書けば何書いても良いみたいですね。
STEP4:終わらない営業職、始まらないプログラミング研修
不動産の営業を始めて1週間が経過しました。
ここで「あと1週間後にプログラミング研修が始まりますが、何か用意するものはありますか?」と連絡しました。
すると「今もたまたま人が集まってなくて、プログラミング研修は2週間後回しでも良いですか?」との連絡が返ってきたのです。渋々了承することにしました。
さらに2週間が経過しました。
ここで「あと1週間後にプログラミング研修が始まりますが、何か用意するものはありますか?」と連絡しました。
やはりというべきか、最悪の答えが返ってきました。
「今もたまたま人が集まってなくて、プログラミング研修はさらに2週間後回しでも良いですか?」
ここで私は退社を決意しました。
別のSESから来た同期は、「途中で辞めるとプログラミング研修代が自腹」
という悪魔の契約を結んでしました。
STEP5:辞めさせない脅し
SES会社へ退社を希望する電話をしました。
すると初対面の「引き留め要員」の人が現れました。
以下のような穏やかな脅しを受けました。
「不動産業界はIT業界と繋がりが強いです。あなたがたった3週間で辞めたという噂もIT業界に広がります。今後キャリアが厳しくなるのはあなたです。」
「あなたのような素晴らしいエンジニアがこんなところで、つまづくのは勿体無い!あなたのために言ってるのです!」
「全然構いません」そう言って退社しました。
この手の脅しをする人はどの業界にもいます。
本当にこうなった例を聞いたことがありません。